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原因

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古くからある疾患で

昔は「てんかん」を脳疾患と認識しておらず、狐憑き、または何かが取り憑いたかのように言い、差別していたお年寄りが多かったように思います。西洋でも紀元前718~612年ごろに書かれた「てんかん」の記録には「悪魔によって捕らえられる」「憑き物が付く」悪魔の種類によって発作の姿も異なると書かれていたようです。

医学の進歩した現代では未だしも、当時の医学では解明できず、発作時の周囲の驚愕は計り知れません。「てんかん」は大脳ニューロンの過剰興奮によって繰り返し起こる、慢性の脳疾患で主な症状は発作です。※ニューロンとは神経系の構成単位のことです。

脳の特定部位の神経細胞からなる、過剰な放電が原因となって発作が起こり、発作時の症状は異常のある部位によって異なるため、脳波を記録することによって調べることができます。子供の病気と思われがちですが、最近の研究では老若男女関係なく発症する可能性があるとの事で、人口の約0.5~1%前後の患者がいるとされています。

 

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主な原因としては脳の損傷や神経の異常

  • 出産前後の酸素不足による脳障害、代謝異常

  • 頭部外傷

  • 脳卒中

  • 脳腫瘍(しゅよう)、脳炎、髄膜(ずいまく)炎など、脳の感染症

  • 脳血管障害、脳血管奇形など、脳の発生異常

  • てんかんに関連した遺伝子の異常

発作の誘発因子として

  • 光刺激

  • 過呼吸

  • 精神的ストレス

  • 身体的ストレス

  • 睡眠不足

  • 月経周期に関連したホルモンの変動

  • ある種の投薬など

と様々で、原因が明らかに特定できる「症候性てんかん」と、原因不明の「真性てんかん」に分けられます。

大脳皮質形成異常(奇形)とは

大脳の表面で層になっている神経細胞を、大脳皮質と呼びます。神経細胞は、胎生8~20週の間に側脳室壁から脳表まで、一定の法則(遅いものほど外)に従ってが形成されますが、この時期、何らかの障害が起きるとうまく形成されない。つまり、大脳皮質形成異常(奇形)となります。

形成異常(奇形)には、脳回(しわ)が殆ど形成されない滑脳症、皮質が2重になる二重皮質症、厚脳回症など、脳全体、また、脳の一部分のみの形成異常もあります。大脳皮質形成異常が原因のてんかんは、抗てんかん薬が効きにくいと言われます。理由として、形成異常の神経細胞はきわめて強い刺激波を発生するからです。

※WHO(世界保健機関)World Health Organizationによる「てんかん」の定義とは『種種の病因によってもたらされる慢性の脳疾患であり、大脳ニューロンの過剰な放電から由来する反復性の発作(てんかん発作)を主徴とし、それに変異に富んだ臨床ならびに検査所見の表出が伴う』とされています。